こんにちは。
コンポンスプー州ボンクナー小学校のお隣、スラスターチャン小学校でインターンをしている石原優です。

6月上旬からの活動開始より、約3週間が経過したところで、1つ私なりの気付きがありましたので、共有させていただければと思います。
実は、私は今回の活動が2回目です。
4年前にも1度松田さんにはお世話になっており、当時はチュバーモン市内から北へバイクで30分ほどのプレイボン小学校で2か月間、英語の指導にあたっていました。







「勉強ができる子と出来ない子の差が激しい…」、「どっちかのレベルに合わせるとどっちかが退屈してしまう…」こんなインターン生の悩みは4年前からよく耳に入っていました。

当時の私は3年生を担当しており、あまりクラス内での学力差が顕著ではありませんでした。

なので、あまりこの課題は私にとって重要ではなかったのですが、現在はそうではありません。
4Aから6Bの計6クラス、約200名の指導を担当していると、この学力差の問題、授業プランニングの難しさというのを痛感せずにはいられません。

楽観的で図太い性格の私ですが、これについては正直かなり悩みました。
どんな授業をすれば生徒全員が集中して取り組んでくれるか、どうすれば勉強が得意な子も苦手な子も、英語を楽しんでくれるか、日夜考えていました。
行き詰まった状況で改めて初心に帰ることにしてみました。
インターンの意義とは、JECSAの理念は何か、自分自身の目的は何だったか、、、
そのとき、ふと気が付きました。
私はずっと自身の中で「勉強が出来る子」と「勉強が出来ない子」を二項対立にして考えていたと。
私が生徒に英語を教えるんだという使命感に捉われてしまっていたと。
私は「生徒に英語を教えにきた」のではない。
私は「現地の先生に英語の教え方を見せにきた」。

これが私なりに見つけた答えでした。
どんなに英語指導が上手なインターン生がここに来ても、滞在はせいぜい数週間~数か月。
1つの学年を始めから終わりまで見届けることすら叶いません。
もちろん我々インターン生の活躍で、生徒が英語を楽しみ、成績が上がり、会話できるようになったらこの上なく嬉しいことです。
しかし実際に短期間での実現は難しい。
ですが、現地教員に刺激を与えることは十分に可能だと考えます。

この先何十年と現地で教員を続けるであろう、先生たちの中に新しい授業の形、一味違った教授法、ゲームや歌を交えた授業スタイルの選択肢を与えることで、カンボジアの教育はまた一つ前進するのではないでしょうか。
この発見以来、私は「生徒にどう教えるか」ではなく、「先生にどう魅せるか」、ひらたく言えば「先生まで楽しませる」を目標に授業づくりを行っています。
これまで現地の先生が行ってきたのと同じ授業=教本に沿った文法中心、一斉教授法 では先生も退屈してしまいます。

ただ、自分の仕事を他の人が代わりにやっているだけにすぎませんからね。
ゲームや歌を取り入れる、児童中心の教授法に切り替えてみる、生徒が自身の考えを全体の前で発表する機会を増やす、こうした取り組みはカンボジアの先生も関心をもって授業を観察してくれます。
実際に生徒が歌を歌ったり、ゲームをしている様子をよく動画に撮ってくれる先生がいます。

以前その先生に、「今日は体調が悪いので自身で授業を行ってください」と頼んだことがありました。
私が現地に着いた初日に観察した授業では、教科書の文法や語彙を1時間みっちり指導していた先生ですが、その時の授業では私が取り入れたゲーム性や英語コミュニケーションの会話を実によく取り入れ、自身のものに昇華してくれていました。

私は決して教科書通りに進める授業スタイルや、講義中心の一斉教授形式が劣っていると言いたいわけではありません。
カンボジアの教育改善を願う一人として、現地の先生方に別の授業スタイルがある、それもまた十分実施可能だということ、生徒がまた違った顔をして授業に取り組んでくれる、そうした事実を伝えたいだけです。
目の前の生徒たちだけに捉われず、さらにその先にある未来まで見通す。
「カンボジアの教育」という非常に大きい構造的な課題に取り組む我々だからこそ、大局的な視野を見失ってはならない、素敵な先生方、生徒たち、学校に教えてもらいました。

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