【ドル円は今後どのように動くか】為替変動への考察

2024年3月31日

この記事は、あくまでも私の経験則から生まれる推察です。

為替レート

国際的な価値が下がる円

国際的な価値が上がるドル

1$=100円であれば、100$=10,000円。

この2枚のお札は同等の価値があると言えます。

しかし、2024年3月現在、10,000円札をドルに交換すると60$にしかなりません。

このことを頭にイメージしてください。

戦後、GHQの政策によって、固定相場制がひかれ、1ドル=360円と定められました。

これは、当時の金相場を基準として、円の国際的価値がそのように定められたというものです。

その後、移行期であるスミソニアンレート(1ドル=308円)という時代を経て、1973年2月から、変動相場制になりました。

このあたりの時期は、日本は高度成長の時代であり、円の国際的価値は、右肩上がりに上昇しました。

体験1

1996年4月、欧州へ赴任していた時のドル円レートは110円程度であったのが、1998年7月には150円を超えました。(ドル高円安)

体験2

2017年にカンボジアに来た時のドル円為替レート103円だったのが、現在151円になっています。これも40円ほどの変動をしています。(ドル高円安)

わずか2年余りの間に40円もドル円為替レートが動くことが、生活にどのような影響を及ぼしたかを、自分は身をもって体験しています。

では、その中で生活すると、どのようなことが起こるのかというと・・・。

①日本円でもらう給料が為替レートで現地通貨に変換されて振り込まれるので、総額が徐々に目減りする。

②国際的なインフレを招くため、輸入品が軒並み値上がりする。

です。

ドル円為替レートは、1973年からこのように動いています。

参照 インベスティングドットコムより

過去数十年のチャート的には、天井(1990年、1998年、現在)と底辺(1995年、2013年)の中間あたりの120円当たりが適切な位置と言えますが、為替は地政学的な影響を直接受けますので、絶対はありません。

また、米ドルは各国で外貨として使用されており、全流通量の75%は、米国以外で使用されています。

カンボジアもその国の一つですが、現在、カンボジアでは段階的に市場から米ドルの使用量を減らす動きに出ています。それは、カンボジアの経済が強くなり、自国通貨に国際的信頼が加わっていけば、米ドルは徐々に国内から排除されていくのは自明の理です。

自国通貨が弱い国も、ずっと米ドルに市場を委ねたままでいるはずもありません。

貨幣は、国のステータスです。

相対的に円が安くなっている現在、円の弱さを嘆くよりも、米ドルの国際的な流通が今後も続いていくかどうか、そのことに疑念を持ちましょう。

戦争・経済ショック・テロ、地政学的要因で、為替も大きく動きます。

ロシア・ウクライナ問題は、欧州の新たな火種となっていて、すでに導火線に火がついている状態です。(ロシアは、4,000発以上を装備する世界一の核保有国。)

EU各国が参戦すれば、全面的なユーロ安を招き、それに連動して米ドルも通貨安を招くと予想をしています。

確かに、米ドルは、現在強いのですが、それだけ大きなリスクも併せて抱えているということを知っておいてください。

インフレーションとデフレーション

また、為替レートには、インフレ・デフレも大きく関連します。

物価にフォーカスしていえば、インフレ状態のときには、価格は上昇路線をたどりますから、今10万円のものが来月には12万円に値上がりすると見込めば、人々は価格が安い今買おうとするわけです。それにより、需給バランスが需要過多となり、ますます価格が上昇することになります。

反対に、デフレの時には、今10万円のものが来月には8万円に値下がりすると見込みますから、人々は買うことを先送りします。それにより、需給バランスが供給過多となり、ますます価格が下降することになります。

日本経済は、この2極を戦後経験してきているわけです。

消費者物価上昇率

日本の場合、消費者物価上昇率を数値的に2パーセントを超えるようにするために、2013年からアベノミクスといわれた金融緩和政策をとり、超低金利の時代が続きました。

IMF統計2022年より

アメリカ(USA)は、7.99で99位。

日本は、2.5で187位。

中国は、1.88で190位。

現在数値も大切ですが、そのベクトルが上昇に向いているか、下降しているかが重要です。

中国が下降に向かうと、日本と同じことを経験することになりますから、世界経済も大きな影響を受けることになります。要注意です。

日本政府は、ここ10年ほど、物価上昇率2パーセント越えをテーマに数々の経済政策を行ってきました。

単純に言えば、利息の付かない銀行預金をするよりも、様々なところで人々にお金を使わせようと仕向けたわけですね。

しかし、思うようにはいかなかった。

世間では、モノがあふれており、家も空き家が増えるほど持つ必要がなくなり、物価は思うようには上昇しませんでした。

人々も、必要のないものは、購入しません。

しかし、政府の公約した通り、数値的には、2パーセント越えを果たした今、とうとう、日銀が超低金利時代の終わりの鐘を鳴らしました。

生活に関わることだけに関心も高いゆえに、今後の動向をしっかり見つめていきたいと思いますが、海外に住む自分としては、様々なリスクにさらされる可能性がより高いために、外部要因に対して右往左往することのない生活を送っていきたいと思っています。

海外で資産運用をお考えの方は、株式・債権、金利、為替レート等は、大災害・国際紛争・経済恐慌などにより、一気に影響を受けることを承知の上で運用することです。

金銭教育について

カンボジアの銀行金利は、5~7%です。100万円を銀行に預ければ、1年後には5~7万円の利息が付く計算です。1,000万円を銀行に預ければ、1年後には50~70万円の利息が、1億円を銀行に預ければ、1年後には500~700万円の利息がつきます。

お金が循環している高金利の国の銀行預金には、このようなことが起こります。長年マイナス金利政策をとってきた日本とは、大きな違いがあります。

しかしです。

この罠に陥る人々が、カンボジアにもいるのです。

カンボジアでも、ローンの返済が破綻するケースが多々あります。

プノンペンの中古車屋には、高年式の中古車・中古バイクが転倒にずらりと並んでいます。

なぜだと思いますか。

それは、ローンで購入して入手し、返済不能に陥り、銀行が抵当回収したものが売られているからなんです。

若者が、月々の返済は100$程度だから何とかなると思い、安易に自車を抵当にして、高金利のローンを利用するケースがあるんです。

高金利のカンボジアのローンの年利は、10%を超えます。

3,000$で60か月ローンを組んだら、5年後には、総額5,000$を支払うことになります。

こういうことを知らずに、目先のものの欲しさについ購入してしまう人が後を絶ちません。

つまり人々に必要なことは、ズバリ金銭教育。複利について学ぶ必要があります。

かくいう自分も、じゃぶじゃぶお金があった30~40代のころは、考えることもなくお金を使っていました。

多分、そのころの10,000円は今の1,000円くらいの感覚だったと思います。

今思えば、未熟の極みです。

周りがどうかわかりませんが、当時は、本当のお金の価値を知らなかった。

金銭教育を受けることなく育った結果が自分です。

直近で、大谷選手の通訳者のギャンブル依存症の話題がネット上で持ち上がっています。

これは、金銭教育が欠けているよい例でしょう。

日本には、パチンコやパチスロなど、身近な生活の中にギャンブルにのめりこみやすい状況がありますから。

上の場合、10,000円を、わずか30分足らずで使ってしまう恐ろしさを知る必要があります。

私が、カンボジアの子どもに金銭教育の授業を行うとしたら、徹底的に思考の機会を与えます。

ここに10,000円札があります。あなたは、このお金をどのように使いますか。

もちろん、子どもですから、

チョコパイを1,000個買う

お母さんに枕を買ってあげる

貯金する

など、様々な考えが出されることになりますが、すべてが正解ですべてが不正解といえます。

そんなことから、

金利について

複利について

経済や金融について

学びを深めていきます。

物の価値を知り、必要なことに喜んで投資ができる金銭感覚。

楽しい授業になりそうです。

私は、30代の時に、ロバートキヨサキさんのこの本を読んで金銭マインドを教わりました。これまでの考えをひっくり返すような内容でした。

コペルニクス的転回とはこのことです。

まだ未読の人は、一日も早く読んでおくべき必読書です。


最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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