【ポルポト時代の粛清】人の心の中にある凶器
先日、タケオのキリングフィールドに行ったときに、再度考えさせられたことについて触れたいと思います。
この文章のテーマは、人の心の在り方。
私の学校勤務時代に、こんなことをよく言う先生がいました。
「あの人は良い人だよ。」
それって、あなたにとっていい人でしょ。
と思って、毎度聞いていたのですが、言っている本人は、おそらくそんなこと考えてもいないでしょう。
そう。
いい人、悪い人なんて、周りが価値づけているものであって、絶対的な基準ではないんです。
そう、思っています。
で、話題をクメールルージュが支配していた時代に戻します。
タケオ州は、元々クメールルージュの思想教育がいきわたっていたことから、元クメールルージュの上級幹部がここから各地方部に送られていき、それまで地方をきちんと統治できていなかった幹部たちを粛正したと言われています。
実際に、私のプレイベン州の友人は、地元を案内しながら語っています。
ここにある井戸に、大勢の死体が放り込まれていました。すべて、タケオから来たクメールルージュの指示でやったことです。だから、私の親せきがタケオ州の人と結婚するという話があった時に家族はみんな反対していました。
こういったことも、地元の人からでしか聞けない話です。
そのタケオ州のキリングフィールドには、小屋の外壁に壁画が描かれています。
それを、一つ一つ拡大してご紹介しましょう。
これほどまでに、ひどいことができるのか。
と初めてこの虐殺の事実を知った人は、口々に言います。
そして、これらを行っていた人々は、悪い人だと皆さんは考えることでしょう。
しかしです。
当時、加害者として、これに加担していた人々も、現在のカンボジアの国民です。
今は、笑いながら孫の世話をしているおじいちゃんとして生活しています。
彼らは、もちろん過去のことは語りませんし、尋ねても口を閉ざします。
このことから、人の心の中には、善も悪も存在すると考えるわけです。
良いとか悪いとか、周りへものさしを向ける以前の問題として、自らの心の中にそれらが共存していることを、人はまず自覚すべきなのです。
誰でも、実際に、戦闘状況下になれば、相手の命を奪わなければ、自分が殺されてしまいます。
クメールルージュの虐殺も、同じ状況。
そうなると、やはり、20世紀のアジアにおけるイデオロギーを学ばざるを得なくなるのです。
ただ単に、ポルポトが悪い人間だからだと感じている人は、このビデオをご覧ください。
私は、カンボジアで起こった共産主義による虐殺は、こういったことを知らずして、決して語ることのできない歴史的事実だと思っています。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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