【スタッフブログ】「きっとこの世界の共通言語は英語じゃなくて笑顔だと思う」

こんにちは、小曽根京祐と申します。

私は2024年9/15〜9/28の間、カンボジアのコンポンスプー州にあるプレイボン小学校でインターン活動を行っていました。

この2週間で感じたこと、考えたことを書かせていただきます。

私が小学校で行った主な活動は、午前の校内清掃活動と午後の授業で英語を教えることでした。

清掃活動では、子どもたちが休み時間になると必ず毎回手伝いに来てくれます。

私はトングでゴミを拾っていましたが、子どもたちはみんな素手で拾ってくれます。

皆さんは、駅前やその辺の道路に落ちているゴミを素手で拾えますか?

ゴミの種類にもよるかもしれませんが、多くの人は素手で拾うことを躊躇うと思います。

私もそうです。

しかし、子どもたちはどんなゴミであろうが素手で拾ってゴミ箱に入れてくれます。

私は、自分がトングを使ってゴミ拾いをしていることに対する申し訳なさがありつつも、彼らのゴミ拾いの精神に感心しました。

そしてゴミ箱に溜まったゴミはどこに行くのかというと、下の写真のように校舎の裏にある焼却場所に子どもたちが持っていきます。

しかし、焼却場所に持って行ってもそれを全て燃やしているかというと、そうではありません。

写真を見てわかるように、燃やしきれていないゴミが溢れかえっています。

「子どもたちが集めたゴミを燃やせる場所が学校にあるのに、燃やしていなかったら意味がない気がするな」、と思いながら清掃活動を行っていました。

また、カンボジアの学校には普通に野良犬が出入りします。

皆さんはなぜだか分かりますか?

野良犬は、学校に落ちているゴミを漁りながらエサを探しているからです。

これは、学校に限った話ではありません。

その辺を歩いているとゴミがたくさん落ちていて野良犬や鶏がエサを漁っています。

よく知られているように、野良犬に噛まれると狂犬病のリスクがありとても危険です。

そんな野良犬たちが、ゴミの中からエサを漁るために学校に出入りしているのがこの学校の現状です。

校内では、比較的ゴミをゴミ箱に捨てるという意識が子どもたちに根付いているようでした。

しかし学校外に出てみると、必ずしもそうとはいえません。

学校の隣にパゴダがあり、移動式屋台が毎日出店しています。子どもたちはそこで飲み物やおやつを買ったりしていました。

そこで出たゴミを子どもたちはどうすると思いますか?

多くの子どもがその辺の道端にポイっと捨ててしまいます。

学校ではみんなゴミ箱に捨てるのに、なぜ学校外ではできないのか、私は疑問に思っていました。

そのような中で私なりに考えた答えは、「彼らにはゴミを持ち帰るという考えがないのかもしれない」というものです。

日本には、公園や道路にゴミ箱が設置されていますが、この近辺のパゴダや道路にはゴミ箱は設置されていません。

彼らはその場にゴミ箱がなければ、その辺にポイっとゴミを捨てるのが当たり前なのです。

また、大人も普通にゴミ箱以外にゴミを捨てます。

子どもは大人の背中を見て育つわけなので、子どもだけでなく大人にも、「ゴミは持ち帰るもの」という意識、精神を根付かせることが必要なのかもしれません。

プレイボン小学校の正規の授業は午前中で終わり、私が担当した授業は午後に課外活動として行われます。

大学で教職課程を履修しているわけでもなく、塾講師のバイトをしてたことがあるわけでもない私にとって、英語を教えるということはかなりハードルが高いものだと思っていました。

ですがやってみると意外と何とかなるもので、毎授業ごとに工夫しながら授業構成を考えていました。

日本の学校とカンボジアの学校では授業の方針や取り組みが全く違うので、カンボジアの授業に私自身が慣れることに少し苦労しましたが。(笑)

子どもによって授業への熱意は違いましたが、みんな毎回私の授業に出席してくれて、本当に感謝しています。

この地域の人は、心温かい人たちしかいません。

ホストマザーは朝昼晩ものすごい量のご飯を作ってくださりました。

どの料理もとてもおいしかったです。

ホストファミリーはパゴダやカフェに連れて行ってくれたり、カンボジアの遊びを教えてくれたりしました。

地域の子どもたちは私が外を歩くたびに「チャー‼︎」と駆け寄ってきてくれます。

私は視力が低いので普段はメガネをかけているのですが、メガネをかけていても見えないくらい遠くから子どもたちは「チャー!!」と叫んでくれます笑。

地域の大人たちにもとても親切にしていただきました。

歩いていたら「バイクの後ろ座れよ」と声をかけてくれて目的地まで送ってくださったり、自転車を貸してくださったり(ブレーキが壊れてましたが笑)、「ご飯をうちに食べに来いよ」と誘ってくださったりしました。

学校の先生方も、卒業式終わりのパーティーでこれでもかとご飯を食べさせてくれたり、私のインターン活動を手助けしてくださったりしました。

この地域の人たちは本当に心温かくて、良い人しかいません。

地域の人は全く見ず知らずの土地に来た外国人の私に、これでもかと親切にしてくださりました。

皆さんは、高橋優さんの「福笑い」という曲をご存知でしょうか?

この曲のサビである歌詞が出てきます。

「きっとこの世界の共通言語は英語じゃなくて笑顔だと思う」

という歌詞です。

私はこの2週間の活動でこの歌詞を身に持って実感しました。

地域の人の中で英語を話せる人はごく僅かです。

ほとんどの人がクメール語しか話すことはできません。

反して私はクメール語は全く話せません。

日本語と英語だけです。

言葉でのコミュニケーションがほとんどとれない中で、地域の人が外国人の私にこれほどまで親切にしてくださったのは、「笑顔」のおかげだと思います。

私は言葉でコミュニケーションを取れない代わりに、すれ違う人全員に「笑顔」でいるように心掛けていました。

地域の人もすれ違うたびに「笑顔」を返してくれます。

たとえ言葉が通じなくても「笑顔」は世界共通なのだと実感しました。

この地域の子どもたちの中で、海外に行ったことある人は1人いるかいないかだと思いますし、首都のプノンペンに行ったことない子どももいるかもしれません。

そんな彼らが5年後、10年後、20年後と大人になっていくに連れ、小さな地域のコミュニティから飛び出して外の世界を見たとき、彼らがどのように心を動かされ、どう感じるのか、とても大事なことだと思います。(もちろん外の世界が合わなければ、この地域のコミュニティにいるままでも良いと思います。)

子供のときの記憶にある「ティーチャー」という存在が大人になった彼らの心の中でどのように生きているのか、「ティーチャー」が彼らの心の中の何かを突き動かすキッカケになれてたらいいな、と私は思います。

彼らがどのような大人になるのか、とても楽しみです。

最後にはなりますが、JESCA代表の松田さんをはじめ、ホームステイ先のファミリーの皆さん、地域の皆さん、学校の先生方、2週間の間本当にありがとうございました。ここで出会ったすべての方に感謝します。

ここでの出会い、経験を生涯忘れることはないでしょう。

遠い日本から皆さんの活躍を祈っています。

また必ず会いましょう!オークン! អរគុណ


最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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