【スタッフブログ】カンボジアの人々の心の温かさに助けられて
こんにちは、林と申します。
チアフルスマイルのインターン生として、6月から活動をさせて頂き、現在2か月半が過ぎました。
私は今、カンボジアのコンポンスプー州にあるボンクナー小学校で英語指導をしています。
今回は、私が住んでいる地域の様子や、一人暮らしの生活の様子をお伝えしようと思います。
居住地域の環境
私が住んでいる所は、かなり郊外にあり、のどかな自然があふれています。
舗装もされていない道路では子どもたちが裸足で走り回っている、そんな地域です。
そこにアパートの一室を借りて生活していますが、周辺には外食ができるような場所はほとんどありません。
食堂のような所もあるにはあるのですが、朝食がメインで、どの店も16時には閉まってしまいます。
私の授業は17時に終わるため、ここでの生活では自炊が必須となります。
ところが食材を買おうと思っても、歩いていけるような場所に店はありません。
そこで週末の授業が休みの日には、バイクで30分ほど走り、少し大きな町の市場まで買い出しに行くのが週課となっています。
ただ一つ問題があって、たくさんの食材をまとめて買うことができないのです。
私の部屋には冷蔵庫がないからです。
ここは年間を通じて30°を越える気候のため、常温でも日持ちをするものしか買えません。
そこでじゃがいもや玉ねぎが必需品になります。
どのような食事にするかは、手に入れられる食材選び以上に、長持ちするかどうかによって変化します。
日本で自炊をしてこなかった私にとって、このことは貴重な経験となりました。
カンボジア人のメンタリティ
こうしたカンボジアでの1人暮らしは、日本とは違って大変さはありますが、今回私がお伝えしたいのは、そうした大変さを忘れさせてくれる「カンボジアの人々の温かさ」についてです。
学校の授業が終わってアパートに帰ってくると、私の姿を見つけた地域の子どもたちが、道の向こうの方から走り寄ってきます。
そして待ち構えていたかのように、「先生、一緒に遊ぼう」と私の手を取って引っ張っていかれます。
大縄跳びだったり、ボール遊びだったり、時には私の知らないカンボジアならではの遊びだったり。
私も小学生の頃に戻ったような感覚で遊んでいますが、顔じゅうで笑い、全身で喜んでいる子どもたちの姿を見ていると、一日の疲れが消えていくのを感じます。
子どもたちと遊んでいると、アパートの大家さんが「先生、ご飯の時間だよ。一緒に食べよう」と食事に誘ってくれます。
私はホームステイをしているわけではなく、単にアパートを借りている賃借人です。
でも私は子どもが好きだったこともあって、ここで暮らすことになった初日から、大家さんの家の子どもたちと遊んできました。
時には生まれたばかりの子のベビーシッターをしたり、宿題を手伝ったりもしてきました。
「いつも子どもたちと遊んでくれてありがとう」と大家さんは言いました。
こうして大家さんのご厚意で、私の分まで食事を用意してくれるようになりました。
カンボジアの家庭料理は、大皿のおかずをみんなでシェアしながら食べます。
これは単純に私の分の食事を用意したということ以上に、一緒にご飯を食べる家族の一員として迎え入れてくれたということを意味していると思います。
これはとても貴重な経験となりました。
今では食事の回数も増え、自炊をする日数の方が少ないほどです。
言語環境
ここは英語が通用しない所です。
大家さん一家も英語はまったく話せません。
私もクメール語はまったく知らない状態でカンボジアに来ました。
ですから私たちの間にあるコミュニケーション手段はジェスチャーだけです。
どうしても何かを伝えたいときはGoogle翻訳を使って何とかしようとしますが、あまりうまく通じません。
それでも毎日私たちは笑い合い、子どもたちとダンスをしたり歌をうたったり、楽しい毎日を過ごしています。
私を家族の一員のように受け入れてくれている大家さんご一家の優しさには感謝してもしきれません。
お気に入りのカフェ
また、学校の目の前には、私が行きつけのドリンク屋さんがあります。
私がこの地に来て一人ぼっちになっている時、声をかけてくれ、その後は私のことを毎日気にかけてくれる人です。
その方は日本に住んでいた経験があるということで、日本語も少し話せるし、日本人の私が一人でいるのが気になったとのことでした。
この方は大家族で親戚みんな一緒に住んでいて、いつも私の食事を心配してくれます。
家に帰ってこれから食事を作ることを伝えると、一緒に食べようと誘ってくれたり、毎日のランニングに一緒に来ないかと誘ってくれたりしました。
カンボジアに来たばかりで、私がこの町以外に行ったことがないと伝えると、家族旅行に私も誘ってくれ、一緒に海へ行ったり、家族の誕生日パーティに誘ってくれたりと、やはり家族のように受け入れてくれています。
村独特のコミュニティ
この町では、何かトラブルがあって私が何か困っていることがあると、「日本人の先生が困っている」ということが瞬く間に町中に広まります。
私が財布を落とした時には、あれよあれよという間に町中大捜索になり、ここではあまり見つかることがないと言われている落とし物が、見つかって私の手元に戻るという奇跡が起こりました。
また、私が風邪をひいた時には、誰にも教えていないのに、いろんな人が私の部屋にお見舞いに来てくれたり、食事を持ってきてくれたりしました。
大丈夫だと伝えているのに、薬を買ってくると買いに行こうとする人までいます。
このように言語も文化も慣習も違う、日本から来たたった一人の大学生のために、町中全体が支えてくださるのです。
そこには私が単に旅行で見物に来ているのではなく、日本人の学生が実際にカンボジアに住んで生活をし、ボランティアで子どもたちのために英語を教えに来てくれているということが、町の皆さんにとってもありがたいことなのだなということが、町の皆さんの優しさを通してわかるような気がします。
私は子どもたちに英語を教えることを通じて、カンボジアのために何かをしてあげようという気持ちでいました。
しかしここへ来て何かをしていただいていたのは私の方だったと気づきました。
私が教えられたこと
私は今、町中の皆さん、カンボジアの人々の支えによって生きています。
この2か月の間、教えられていたのは私の方でした。
カンボジアで様々なことを学ばせてもらい、日々成長させてもらい、多くの学びと恵みをいただいたことを心から感謝しています。
私が恩返しとしてできることは小さいですが、私がこのボランティアに来たことで、英語を学ぶことが楽しい、もっと英語を学んでみたいと思う子どもが一人でも増えれば、私がこの地へ来た意味はあると思っています。
私が今もこの地で孤独を感じず、毎日が充実しているのは、国籍も言葉も違うのに、お互いに信頼しあえる関係があるからだと感じています。
現在クメール語を少しでもわかるように勉強しています。
帰国までには少しでいいから、町の皆さんと会話ができるようになりたいと思っています。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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今日もあなたに英知が泉のように湧き上がりますように、オークン。
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