【思いをつないだ支援】PREYVENG州BAPREI小学校への支援活動

プレイベン州BAPREI小学校

コンポンチャム州とプレイベン州との境に位置します。

こちらを訪問したのは、コロナが明けたと思った矢先の2021年1月でした。

この翌月、プノンペンでは、パンデミックによる都市封鎖があったんですよね。

1か月間の籠城生活。

今にして思えば、懐かしいことです。

 

その時の記事は、下をお読みください。

【要緊急支援】プレイベン州Baprei Primary Schoolの図書館建設の費用をご支援ください

100冊の図書を寄贈させていただきました。

古い校舎に案内され・・・・、

ここを図書室に改装したいというソチェット先生の熱い思いを受け、皆さんにも支援のお願いをするための記事を書きました。

そして、この時、チアフルスマイルとして、図書室が完成した時に、30脚の椅子の寄贈するとお約束しました。

このバプレイ小学校。

本当にいい教育をしているんです。

始業前の15分は全校生徒による清掃活動。

自分たちの学びの場所を自らの手できれいにする。

誰一人として、遊んでいたり、さぼっている子はいません。

私も日本の学校では、「黙働」を子どもたちに実践させてきました。

 

さて、この図書室改装ですが、その後どうなったと思いますか。

なんと、・・・。

2021年12月に完成したんです。

しかも、他国の支援を頼らずに、自分たちと地域の力で完成したんです。

私は、心を打たれました。

こういう取り組みをする学校もあるんだ。

そのけん引力となったのは、間違いなくソチェット先生の一念でしょう。

だから、地域の方々も動くんです。

寄付者の名前が、壁に記されています。

額の大小ではありません。心です。地域の方々のこの図書室建設への想いが感じられます。

そして、子どもたちも・・・。

屋根瓦を運ぶリレー。

立派だと思いませんか。

自分たちの手で築く図書室。

もちろん、校長先生も自らの手を汚し、古い屋根瓦の塗装をしていらっしゃいます。

まだ使用できる古いものを再生して生かす。これも、日本人のメンタリティにマッチしたやり方です。

お金をポンと渡して建設した図書室とこうして出来上がった図書室と外見には違いはありません。

しかし、その中身やこのあとここで展開されるであろう活動が大きく変わってくると思うのです。

 

今回、朝5時半にプノンペンを出発しました。途中で朝食を取り、学校近くの市場に到着したのが8時半。

そこで、100$分の椅子を購入させていただきました。

こちらも学校支援サポーター様からのご支援によるものです。この場をお借りして、お礼申し上げます。

イスの運搬は、その辺のお兄さんとの交渉で行いました。この方、急いでいるんでと言うところを無理に頼み倒して、学校まで運んでくれました。

プサーから5㎞ほどの道。ほどなく、学校に着きました。

すると・・・・。

子どもたちが図書室に整列して、拍手の嵐が。。。。

ソチェット先生の粋な計らいです。

こんな体験、これまでの支援活動で初めてのことでした。

支援物資の椅子をテーブルの周りに並べました。

イスの色が床のタイルとマッチしていると校長先生も喜んでいました。

穴の開いた屋根もきれいに修復されています。

そして、ソチェット先生が、マイクを片手に、今回の支援の概要を子どもたちに語って聞かせています。

6年生の子どもたちです。

私からも温かくお迎えしてくれたことへの感謝の気持ちと図書や椅子を寄贈した理由を話して聞かせました。

ものには、支援者の心が詰まっています。

それを語って聞かせ、伝えていくのが私の役目だと思っているからです。

きれいなラックですね。

チアフルスマイルが1年前に支援した本がこちらにきれいに並べられていました。

ご支援者のお名前が記されています。

子どもたちが読む本を選んでいます。

やはり、新しい本は人気ですね。

古い書架には、古い本が並べられています。

読書の様子。耳を傾けて、聞いてみました。

実にすらすらとクメール語を読んでいるではありませんか。

それに加え、なぜか、子どもたちの誇らしげな気持ちが感じられたのです。

それは、自分たちの手で建設した図書室だからなんですね。

 

休み時間の遊びをのぞいてみました。

輪ゴムをつないで作ったなわとび。面白い飛び方ですね。

これ、傑作です。キョンシー跳びですね。

この後、子どもたちに促されて自分もキョンシー跳びをやったら大拍手をいただきました。

先生になりたいと話す子。

サッカー選手になりたいと語る子。

医者になりたいと話す子。

この新しい図書室が、将来の夢へとつなぐ場所になることでしょう。

 

バプレイの子どもたち。

健やかな笑顔。

 

愛さずにはいられません。

 

お昼までごちそうになってしまいました。

ビールを勧められたので、いっぱいだけ頂きました。

先生方は、みなプレイベンの教員養成校を卒業しています。

左から3番目の方。村長さんも駆けつけてくださいました。

新しい図書室の前で。

休み時間に読書に来ていた子供たちもいました。

なお、この図書室は、地域の方々にも利用していただける社会教育施設としても解放されています。

素晴らしいですね。

 

帰る間際に、午後の授業の子どもたちが、清掃活動を始めていました。

教育は人なり。

教師の姿勢いかんで、子どもたちは変わります。

帰りのフェリーの中で本当の国際支援の在り方について深く思考していました。

喜びを頂く支援。

今回の支援は、ずっと魚の骨が喉の奥に刺さっていたような感じでやり残した感があった支援活動であっただけに、喜びも大きなものがありました。

そして、おかげ様で、私のテーマとする支援活動が実現できました。

子どもたち、先生方、地域の方々、そしてご支援者の皆様に心から感謝いたします。

今日の夕方に見るプノンペンの景色が心なしかいつもと違って見えました。


最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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