【心が動いた日】500人に2つのトイレの学校、しかも校舎から100m以上も離れている
コンポンスプー州Saen Daiという地域にあるSras Ta Chann Primary School。
コンポンスプー中心部からは、13㎞ほど。
県道130号線を東に向かっていくと、山本サーキットの看板があります。
そこを右折して、道なりに進んでいきます。
自然の中の舗装されたきれいな道をしばらく進むと、集落にぶつかります。
そこに、前回ご紹介させていただいた日本語を話す店主のカフェがあります。
そのカフェを過ぎたT字路を左折して、5㎞ほど進んだところにこちらの学校があります。
本日は、雨降りの中を、学校支援訪問の視察のためにご訪問させていただきました。
生徒数は497人、教師数は10人。
Sokon校長先生は、チアフルスマイルの訪問と100冊の図書の寄贈に対して、ことのほか喜んでくれました。
支援活動の足跡を写真でご説明させていただきました。
子どもたちは、常に新しい本を読みたがっているとおっしゃっていました。
学校の現状について、お話をお伺いしています。
対面は、カンボジア国軍から国連に派遣されているBunnaさんの妹のThavinさん。
そして、その左は司書のSophatさん。共に、流ちょうな英語を話します。
残念ながら、この学校には、英語を指導する先生はおりません。
午後の授業の子どもたちが、午前中に図書室で読書をしていました。
図書室は、蔵書数は少ないですが、きれいに整備されています。
図書室のある学校には、必ず本を管理する先生が配置されます。
図書室の書架から、Sophat先生の誠実な仕事ぶりがわかります。
音読している子どもたちの横で校長先生と並んでの一枚。
教室を案内していただきながら、校長先生が言いました。
校長「実は、この学校はトイレに大きな問題があります。」
私「はい。」
校長「校内には、トイレが2つしかありません。」
私「えっ?」
私「500人に2つのトイレは少なすぎますね。」
校長「はい。しかも、校庭の左端にあり、教室から100m以上も離れています。」
私「・・・・・・」
校長「ほら、今4人の女の子たちが裏庭から戻ってくるのは、茂みで用を足してきたんです。」
(雨の中をばつが悪そうな顔をして、女の子たちが横を通り過ぎていきました。)
私「ううむ。(声にならない)」
通訳「この学校のプライオリティは、一刻も早くに新しいトイレを建設することなんです。」
私「教育省に申請はしたのですか。」
校長「すでに4回も5回も言っています。でも、全く返事がありません。」
私「地域の方々からのサポートはありませんか。」
校長「ありません。」
この時、校長の語気が少し強くなりました。そして、ふと悲しそうな表情を見せました。
こういう状況に出くわしたときに、私の思考回路が下のように働きます。
1 心から支援したいと思うか自らに問いかける。
2 自分の力でできることか考える。
3 周りのサポートをも頂けるかも考える。
答えは意外にもすんなりと出ました。
これは、実現可能なことだと・・・・。
そこで、校長に
何とか実現できる方法をプランニングしてみます。
とお答えさせていただきました。
但し、
私の団体はUNISEFやJICAではありません。
小さなNGOゆえに周りのサポートも必要です。
それを承知しておいてください。
とも付け加えさせていただきました。
子どもたちが校庭でトイレをする現状は、トイレ建設前のプレイボン小学校のときと同じです。
これは、教育上、そして衛生上、是正されるべきことです。
井戸建設の支援は、ある善意ある日本人がされたようです。
トイレ建設には、軽く見積もっても3,000$の経費がかかります。
この遠く離れたトイレが2基だけの小学校。
土の教室を訪問しても、子どもたちが立ち上がってクメール式の挨拶をしてくれました。
子どもたちは、良い教育を受けていて幸せです。
そんな子供たちの姿を見て、私の支援マインドが再び大きく揺さぶられました。
次回、トイレの使用状況や現場の生の声を取材するために訪問します。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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