小さな来訪者

2020年6月23日

小さな来訪者

私の部屋に、時々やってくる小さな友達がいます。

1歳と4歳の兄弟。

同じ3階に住んでいる子どもたちです。

外国人の私をはじめは警戒していたのですが、時々お菓子をあげているうちに、すっかり打ち解けました。

お父さんは、市バスの運転手さんで朝5時には家を出ていきます。

お母さんが家事をやっている間、よちよちと歩きながら私の部屋にやってきます。

小さな子どもを見ていると、その認知の在り方が理解できます。

私の部屋に来ては、懐中電灯や眼鏡など、いろんなものを見て、さわって、動かして、確かめながら、認識していくのがわかるのです。

言葉についても、同様です。

1歳の子が話す言葉は、まずはママ(マイ)、パパ(パー)などの人物呼称です。

最も多いのが、マイ。

そう、お母さんは、困ったときに必ず解決してくれる絶対的な存在なのです。

最近、新しい言葉を覚えて使い始めました。

それは、ター。

困ったことに、この子はわたしのことを、おじいさん(ター)と呼ぶんです。(笑)

指さして、ターと呼ばれるたびに、ちょっと落ち込んでいます。

この子たちは、1階に住んでいます。

ここの大家さんの子どもで、2人とも小学校1年生です。

私立の学校に通っているので、毎朝スクールバスがお迎えにきます。

田舎の学校では、教室数が足りないために、低学年と高学年を分けた半日の授業であるのに対し、この子たちは、終日学校で過ごします。

学費もそれなりに高いのですが。

田舎の学校の子たちに比べて、はるかに恵まれています。

都会の生活と田舎の生活。

田舎には、極貧の環境で暮らす子どもたちが大勢います。

これは、カンボジアの格差社会の一面でもあります。


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