カンボジアのバイク事情

2022年4月17日

プノンペンの街へ来た人が、空港を出てすぐに口にするのが、バイクが多いことです。

手軽に乗れることも、雨が降らないことも、その背景にありますが、大きな理由は経済的な事情があります。

カンボジアには、自動車の生産工場がないので、ほとんどが北米からの輸入車になります。

これには、200%の関税がかけられるため、実売価格がべらぼうに高いのです。

日本で数十万円で購入できそうな車両も、こちらでは100万円から200万円します。

普通に働く人々にとっては、自動車は高根の花という存在でしょうか。

 

そんなわけで、街にはバイクがたくさん走っているというわけです。

実際に市内の道路を走ると、朝夕にはあちこちで渋滞が起こり、車だと身動きが取れなくなります。

チョロチョロと渋滞の列の横をすり抜け、歩道の上(プノンペンルール?)を我が物顔で渡り、右折時にはガソリンスタンドの敷地内をするすると三角ショートカットする走りを体験すると、バイクの利便性を存分に味わえます。

利用者がべらぼうに多いだけあって、街にはバイクの修理屋さんがあちこちにあります。

私の遠乗り用バイク、ホンダwave110cc。

これで、どんなに遠いところまでも、走破してきました。

エンジントラブルや、大きな故障がないことが、自慢です。

そろそろ走行20,000kmに達することもあり、先日メンテナンスをしました。

キャブレターの分解清掃です。

このバイク屋さんのメカニックの腕は確かです。

いとも簡単にキャブを外して、ばらばらに分解します。各部品を徹底的に清掃して、組み立てると、エンジンの調子がよみがえりました。

この作業で、料金が5$です。

 

もう一台の近乗り用のヤマハFino115cc。サンダル履きで気軽に乗れます。

プノンペンのバイクは、9割がホンダ。

したがって、市内中心部にある専門のヤマハのメカニックセンターでメンテナンス。

パーツが豊富にあるのと、マシンのことに詳しいメカニックなので、こちらも安心です。

 

最近、家の近所にある小さなバイク屋さんによく行くようになりました。

ここの奥さん、日本で3年間ほど働いていた経験があり、日本語が話せるんです。

私のことを社長さんと呼びます。(笑)

メカニックの主人の腕も確かです。

不足しているパーツは、近所のショップに行って、すぐに調達してきます。

そして、故障している部品を焼いたり、張り合わせたりしながら、直していきます。

このように、カンボジアの職人さんたちは、どんな故障も大抵直してしまうほど、大変器用です。

私は、丁寧に作業してくれる感謝の気持ちとして、いつもチップを渡します。

 

ちなみに、安いか高いかは別にして、バイク修理の値段を参考までに。

パンク修理 5,000リエル(1.25$)
チューブ交換 15,000リエル(3.75$)
フロントフォークオイル交換 4$
キャブレター清掃 5$
オイル交換 5$
バッテリー交換 10$
タイヤ交換 12~18$(車種により)
 
日本でも、気軽にその場で修理やメンテナンスをしてもらえると、バイクがもっと身近な乗り物になるような気がします。

最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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