近年の国際調査機関の報告では、カンボジアの教育が暗記中心であるとの指摘を受けています。
それは、私がこちらに来た2017年当時から言われていたことです。
例えば、
分数÷分数は、除数の逆数をかける方法で計算する。
とカンボジアの小学校教育では教わります。
しかし、どういう理由でそうなるのかを自ら考える学びをたどることはありません。

教師たちが、自らそれを実感し、理解していなければ子どもたちに指導しようがないということ。
それゆえに、私が当時注力したことは、かれらにわかるような教材を開発し、数学の本質を理解をさせることでした。
教材と言っても、お店で売っているわけではありませんので、段ボールや紙切れなどを使って自ら作り出すのです。

上は、面積の公式を自ら求める教具を共感と一緒に作成しているところです。
ここでは、大学の教官と共に教材を開発することが主たる役割りでした。それにより、教師を目指す学生たちに永続的に役に立っていくという教育支援なのです。
学生たちは、近隣の小学校で、教育実習を行い、身に付けたことを実践していきます。

私は、事後の振り返りで、教材の扱い方について学生たちにも指導を重ねました。

教師を育てる。
こういった考えが、私のカンボジア支援の根幹にあります。

未来への希望にあふれる若い学生たちの笑顔。私のカンボジアでの原点となる活動でした。
その教育現場の一つ一つを渡り歩いているのが、昨今の活動。
アンコールトム北側のピアスナイというNewtown近くにあるサンダン小学校。

こちらは、先日ブログで紹介した飯田小学校の本校に当たります。

ちょうど、先生方がミーティングで集まっていました。

飯田小学校で教えていらっしゃるお二人の先生方もいらっしゃいました。
クンハブート校長先生。我々の活動に関心を持ってくださいました。

残念ながら、英語を指導できる先生はここにはおりません。
その代わりに、オーストラリアのNGOが英語教師を派遣して、午後にフリークラスで教えていらっしゃるとのこと。
もちろん、先生方には、英語のオンラインレッスンにご参加いただくようにPRしてきました。
さて、私たちがこのエリアに英語教師を派遣することは、距離的に難しいので、まずは私自身が先生方の合意を得たうえで、10回タームで子どもたちの計算技能を向上させるプロジェクトをやってみることになりました。
子供の変容をもって教育効果を知らしめることが、信頼を得るのには最も手っ取り早い方法です。
この取り組みは、2021年のコンポンスプー州のプレイボン小学校以来ですね。
今回は、4年生30名を対象にした計算技能を向上させるプロジェクトです。
午後の放課の時間に1時間で、週2回実施します。
指導は、児童の実態把握から始まります。

一巡しながら、子どもの計算能力を掌握します。プロ教師は、すべての子どもの能力を瞬時に把握しなければなりません。すらすらと解ける子供もいれば、指を使う子どももいます。例えば、この子は8+6の時に指を使う・・・とかを、読み取るわけです。
次に、サクランボ算の考え方を指導します。
皆さんは、1位数の繰り上がり繰り下がりの計算がすらすらできると思いますが、それをどうやって身に付けてきたかは理解していないでしょう。
なんとなくできるようになったと思っているのかもしれませんが、そこには必ずプロの教師の適切な指導が存在します。

完全に教師に戻っている自分がちょっと面白いですね。

そして、もう一度やらせます。

さらに、全員を前に集めて、私がやるところを見せます。
子どもたちの好奇心をくすぐります。
お手本を見せる。
言葉が通じ合えない中では、これが最もわかりやすい方法なんです。
100マスの足し算が1分20秒。
子どもたちへの一つの目標になるはずです。

能力は、正しい使い方によりどんどん開発されていきます。
1時間たっぷり計算漬けにして、帰します。もちろんたっぷりと宿題も与えます。

教室中がシーンとし、鉛筆を動かす音だけが響き渡る・・・。
わたしは、こういう授業が好きです。
ありがたいことに、日本の方々から、算数セットのご支援が届いておりますので、ここでも計算カード等を存分に活用させていただこうと思います。

10回目が終わるころには、この子どもたちは、四則計算が他の子どもたちよりも群を抜いて早くなっているはずです。
そして、計算技能の向上により、自信を深め、学ぶことがもっと好きになっていると思うのです。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
あなたの手でカンボジアの孤児たちに希望を与えるプロジェクト(終了しました)
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