【詳細を取材】これが教育省主導のオンライン授業だ!

2022年4月17日

昨日、久しぶりにスバイリエン州に出かけました。

今回は、現在閉校中のカンボジアの教師たちの指導の様子を細かに取材するのが目的でした。

取材に協力してくれたのは、KimhongくんとTarryさんの両人です。

2人は、教員養成校で待っていてくれました。

2人とも地方部の小学校に勤めていますので、数十キロメートルかけて、わざわざ街まで出てきてくれました。感謝!

Kimhongくんは、Hunsen Mukda primary schoolの6年生の担任。

Tarryさんは、Wat Svay primary schoolの2年生の担任。

共に教師になって4年目になりました。

キムホン君の授業は、2019年に参観させていただきました。

キムホン君の6年生のクラスです。

生徒数が多いですが、どの子も真剣に授業を受けていることがわかります。

指導が行き届いています。だから、皆真剣に学びます。

この姿にこそ、カンボジアの輝かしい将来があります。

50人近い生徒たちを学びに向かわせるのは、やはり教師の指導力です。

子どもたち、良い表情をしています。

こんな先生に教わったら、学校を辞めようはずがありません。

掲示物をはじめ、教室経営もしっかりしています。

 

さて、まずは、現在の指導のやり方から聞いてみました。

私は、各先生たちが直接レッスンを行っていると思っていたのですが、そうではないようです。

カンボジア教育省では、長らくコロナウィルスによる学校閉鎖のために、ベテランの教師たちによる指導ビデオを小学校から高等学校まで、全単元作成したようです。

そして、これらはユーチューブやフェイスブック上に保存され、オンデマンドで視聴者がいつでも利用できるようになっています。

まず、教師が単元を指定して、生徒たちに視聴するように計画を立てます。

実際に聴いていただくとわかりますが、小学校の低学年には、わかりやすい言葉で丁寧に解説しているのが特徴。発達段階に即して、製作されています。

はじめに、解説する先生が紹介されます。

そして、はじめは先生の挨拶から。

すべてのビデオは30分で、ビデオ終盤に各自で取り組む課題が示されます。

右下に注目です。

なんと、手話での解説が入っています。すごいですね。

ユニセフやた支援団体の協力で作成されているようです。

これを全カンボジアの先生方が一斉に使用して指導しているとのこと。

学生たちは、オンラインのレッスンを受けた後は、課題を各自で行い、写メをとって担任教師に送ります。

送られてきた解答に、スマホで添削を入れて返信するという作業を毎日やっているのだそうです。

今回、特別に生徒さんのノートの写メを頂いてきました。

キムホン君のクラスの生徒たちは、まじめに勉強に取り組んでいますね。

中には、インターネット環境が届かない生徒や端末を持っていない生徒もいるようで、近所の友達に一緒に見せてもらうようにお願いしたり、直接訪問したりすることで対応しているようです。

キムホン君の学校は、スバイリエンの街から30㎞以上も離れた農村部にあるところです。

ここで、こんなレベルの高い授業が行われているとは、正直驚きでした。

取材を終えて、無人の教員養成校を散歩しました。

小学部に2階建ての校舎が建っていました。

すべて改築が完了していました。

こちらが、日本のODAによって建てられた理数科棟。壁が補修されてきれいになっていました。

かつて、ここで学びを深めた2人も、故郷に帰ったような気持ちになったことでしょう。

教師は、決して楽な仕事ではありません。

そんな彼らを応援していきたいと思っています。

下の写真は、2019年の時のものです。真ん中両人が、キムホン君とタリーさんです。

マスクで、顔がわかりませんのでご紹介いたします。

 

タリーさんが田舎から持ってきてくれた各種ノムをかばんに詰めて、帰途につきました。

PS:タリーさんは、大学で日本語を学んでいるゆえ片言の日本語を話します。日本の文化にも関心が高い先生です。


最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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