【スタッフブログ】サポートスタッフ活動日記2(リハビリ施設を訪問して)

2024年3月15日

カンボジアの福祉施設を訪問

Persons with disabilities foundation Siem Reap Pravince Brane

シェムリアップにあるリハビリテーション施設(Persons with disabilities foundation Siem Reap Pravince Brane)に訪問させて頂きました。

政府からの援助で成り立っており、カンボジア人が無料で利用できる施設です。

カンボジア国内には、こういった11つのリハビリ施設があります。

営業時間は8:00-11:30、休憩を挟み14:00-17:30です。

施設の概要

この施設で出来ることは主に、医者による診療、義肢装具の制作・リペア、トレーニング、リハビリテーション、ケアがあります。

施設ごとに設備は若干違いますが、行っているサービスはどこも同じです。

患者さんたち

ここでは基本的に地雷や事故により義肢を使用している方、装具を使用している方が一般的に訪れます。

現在通っているのは100~120人程度で、そのうち泊っているのは10人程度です。

男子・女子用の大きい部屋がそれぞれ用意されています。

働いているスタッフたち

施設利用者は全て税金で払われているため無料で製作、利用することが可能です。

1日に3000リエルの食費も受け取れます。

現在は19人の正規スタッフが働いています。

管理職、PO・PT・BT・PTS・SW、在庫管理等の役職があります。

診療部屋

こちらでは、1日に5~10人程度の診察を行い、経過の報告、トレーニング内容や心理的なケアを行うそうです。

8000人のカルテが本棚にあります。

義手や義足の製作過程

こちらは素材室です。

材料の調達を国内で済ませられないため、海外からの沢山の材料を取り寄せています。

なので外国語が堪能なスタッフがここの持ち場に着くそうです。

ヨーロッパからの素材も多いです。

股関節部から義足を付けている方の写真です。

足先の部分はリアルな作りになっていますが、足首上は機能性重視の膝位置で可動できる構造になっています。

こちらは膝下補助具でリハビリ中の方の写真です。

交通事故で脊髄損傷してしまい、左脚麻痺で装具の利用をしているようです。

彼のように、地雷等の影響ではない利用者も多くいます。

 

3Dプリンターで作られた義手も展示されています。

訓練方法

トレーニング用具はレベル別になっており、岩道などでも練習することが可能です。

なかなか難しそうな用具もあけれども全体的に使われているそうです。

トレーニング後はバイクで帰る人、トゥクトゥクで帰る人それぞれみたいです。

 

トレーニング中の両親を待つ子供たちの為のキッズルームや、ストレッチルームもあります。

訪問して感じたこと

施設全体的に効率化がとてもされている印象がありました。

日本に比べ需要と供給が高いためか、1つを丁寧に作り大切に使う…というよりは、少し雑でも早く製作し、壊れたら治す・取り替えるといった感じです。

1つの場所で全てが完結できることと、長くて数日程度の期間で終了できることは、仕事や家庭がある利用者にとって手軽で良いなと感じました。

 

カンボジアの人たちは、義肢装具利用者のことを良く理解しています。

利用者を違う目で見ることは決してなく、悪いことだとも思っていません。

これは、カンボジアでの義肢使用者の割合が多く、当たり前で特に大きな問題では無い(バイクに乗れればどこにでも行ける)ということとと、助け合うのが好きなフレンドリーな国民性だと思います。

 

また、結婚してない人はリアルに見える装具を求めて、結婚している人は見ためより機能重視の装具を選択するようで、カンボジア人にとっての結婚が大きいこともわかります。

ただ、結婚を諦めている派も一定多数いるようで、個人の心情的な面では日本と変わらないなと感じました。

スタッフ間は、鼻歌を歌いながら作成したり、スタッフ同士会話に花を咲かせたりと和気あいあいとしている雰囲気でした。

海外ならではの「緩く仕事を楽しんでいる」のが感じられて、日本との違いが面白く、良いなと思いました。

 

今回の訪問で沢山のことを学べ、非常に勉強になりました。

施設スタッフの皆様、Keo Rath様には感謝しきれません。

本当にありがとうございました。


最後まで、お読みいただきありがとうございました。

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