【スタッフブログ】私のインターン活動記
こんにちは。
2/11-3/11の1ヶ月間、インターン生として活動した大学生のHです。
今回はインターン活動記として、この1ヶ月で印象に残っていることを書き記したいと思います。
授業について
インターンの主な活動として、preyboeng小学校で週に4回、英語の授業を行いました。私が担当したのは3年生のクラスです。(今回インターン生が授業した学年の中では1番下の学年になります。)
3年生には、クメール語(母国語)で自分の名前すら書けない子も存在しています。初回の授業では、生徒たちのことを知るために、クメール語の自己紹介シートを使用したのですが、名前すら記入できない生徒を見た時に、日本とは大きく異なる現状を痛感しました。
私は計10回授業を行いましたが、アルファベットもままならない生徒がほとんどだったため、A-Zまでのアルファベット、1-20までの数字を中心に授業を展開しました。アルファベットは書き順から丁寧に教えます。最初のうちは子供達に書き順が浸透せず悩んだこともありましたが、元教員の松田さんからアドバイスをいただき、空書きを授業に導入してからは、子供達も書き順を覚えてくれるようになりました。こういった点はチアフルスマイルならではの良さだと思います。
書き順を覚えた後は、プリントを使い定着学習を行います。子供達はとても意欲的に取り組んでくれました。写真は実際の様子です。プリント学習は学習者の習熟度によってスピードに差が出てしまうため、よくできる子には持て余してしまう時間を作ってしまい申し訳なかったのですが、エキストラワークなどを用意しなるべく暇がない授業を心がけました。
下の写真を見比べていただくと分かるように、活動期間の途中から、カンボジア教育省の方針に基づき授業の参加人数が制限されてしまいました。子供たちは2日に1回の参加となり、ディスタンスの確保、消毒の徹底などが求められましたが、子供たちも協力してくれたおかげでなんとか最後まで授業を実施することができました。
全10回の授業を通して
初めは私が英語で指示をしてもぽかんとした顔でこちらを見つめるばかりでしたが、頑張って私の意図を汲み取ろうとしてくれました。
中盤ごろには、こちらの指示があまりにもスムーズに伝わり、子供たちの成長具合に驚いたこともあります。
子供たちのためにもっと出来ることがあったのではと反省点もありますが、毎回私が学校に到着すると教室の前でお出迎えをしてくれて、ABCソングを大合唱し、真剣な顔で授業に取り組んでくれた子供たちには感謝しかありません。
ほとんどの子が今回初めてしっかり外国語に触れたことになります。
アルファベットを覚え、1-20の数字が読み書きできるようになったところで直接的に何かにつながるわけではありませんが、この経験が将来の彼らにとって、何か少しでもプラスに働けばと願っています。
その他の活動(清掃活動)
授業以外の活動としては、学校が休校の木曜日に、校内の清掃活動を行いました。
Preyboeng小学校には裏池があるのですが、子供たちはそこに食べ物のごみや飲み物のごみなどを捨ててしまうようです。
匂いが強烈だったり、アリに悩まされたりしながらも、私たちインターン生を快く受け入れてくださったpreyboeng小学校に少しでも感謝の気持ちを還元できればという気持ちで清掃活動を行いました。
1枚目、2枚目の写真は1度目の清掃活動の際のビフォーアフターです。
また、校内周りの清掃活動を行なった日は子供達も学校に来ており、清掃活動をしている私たちを見て一緒にゴミ拾いに参加してくれました。この日は子供たちとコミュニケーションを取りながらの清掃活動となったため、集められたゴミの量自体は、それまでの清掃活動に比べ多くありませんでしたが、多くの子供たちがゴミ拾いに参加してくれたことに意味があるように感じました。また、普段授業を担当していない学年の生徒とも触れ合うことができ、とても心の温まる1日となりました。高学年の生徒などは、“teacher, how old are you?”などと英語で話しかけにきてくれて、他のインターン生が授業で教えたことが身についていることを実感し、ほっこりした気持ちになりました。
日常生活
食事
食事についてですが、学校がある日は、学校の近くで昼食、夕食をとります。インターン生用に現地の方が低価格で用意してくださいました。ここのご飯がとても美味しく、用意する手間も省け、非常にありがたかったです。ご飯を食べる場所にはハンモックも用意されていて、授業終わりにはハンモックで疲れを取っていました。木曜日や週末は、屋台でテイクアウトしドミトリーで食べたり、他のインターン生とお店に食べに行きました。
食べ物の好き嫌いが多い私は、現地に行くまで食の心配をとてもしていたのですが、クメール料理は強い癖がなく、日本人好みのとても食べやすい味付けでした。写真1枚目は屋台のような所で食べたクイテウという朝食用の料理です。優しい味付けでとても美味しかったです。2枚目はテイクアウトしたバイチャー(チャーハン)です。どこの屋台を選んでも低価格なのにとてもボリューミーなのが特徴です。3枚目は屋外レストランで食べた鍋です。日本よりも具材が豊富なのではないかというくらいたくさんの具材があります。スープもとても美味しです。もちろん、カフェに行くとサンドイッチやパスタなど、洋食も食べることができます。現地料理に比べると価格は高めですが、日本に比べるととても安い値段で食べることができます。
カフェ
また、私がカンボジアでとても驚いたと同時にとても嬉しかったのが、カフェ(ドリンク)がとにかく多いことです。私が滞在していたのは小学校があるコンポンスプー州の田舎ですが、いたるところにカフェがありました。とても綺麗な店内で日本のカフェと同じようなお店から、東南アジアを感じる、緑が多くあり、外のガーデンチェアでまったりできるようなカフェ、はたまたバイクで走っている途中にテイクアウトするため用のいわばドライブスルー専用カフェまで多くのカフェが存在しています。数にも驚きますが、そのどれもが安い上にクオリティがとても高いことに心底驚きました。スムージーからカフェドリンク、果肉がそのまま入っているフルーツソーダまで、そのどれもが美味しかったです。また、ココナッツの丸飲みも私はとてもお気に入りでした。飲む直前まで実が密閉されているため変な菌も入っておらずお腹を壊す心配もありません。日本円にして大体60円前後で購入することができます。
以上のように、飲食においてカンボジアで悩まされることはありませんでした。もちろん、食べるものを選ばないとお腹を下してしまう可能性があるので十分注意する必要がありますが、最低限リスク回避を行えば、1ヶ月で1度もお腹をくだすことなく楽しむことができました。
乗り物
他に日常生活で印象的だったのはTUKTUKです。TUKTUKは東南アジア特有の乗り物で、渡航前から一度は乗ってみたいと考えていたのですが、結果的に、バイクに乗れなかった私は、学校までTUKTUKで移動することとなりました。(バイクは絶対に乗れた方がいいと思います。)午前中や夕方だと、風も気持ちよく乗り心地も快適でした。(ちなみに、カンボジアでは牛が放し飼いされており、学校までの道のりで、牛の集団の真横を通ったこともありました。日本では絶対にない光景に興奮しました。)
また、週末や帰国前にプノンペンに滞在していた時は、自分で目的地までのTUKTUKを捕まえて移動しました。ぼったくられそうになることもありましたが、値段交渉もいい経験でした。良いドライバーさんも多く、帰国当日は、朝ホテルからPCR検査会場まで乗せて行ってもらったTUKTUKドライバーさんに、今日帰国することを伝えたら、「夜空港まで送ってあげるから何時にホテルに迎えに行くよ」と提案してくださいました。実際時間厳守で迎えに来てくれ、値段も良心的で、空港で料金を支払った時はカンボジア紙幣を友達にお土産であげなよと一部返そうとしてくれました。こういった現地の人の温かさに1ヶ月を通してたくさん触れることができたのもかけがえのない経験です。
観光について
基本的にはコンポンスプーで生活を送りますが、週末や連休を利用して観光に行くこともできました。(もちろんメインはインターン活動のため、疲れが溜まっていると感じた週末は、翌週のためにひたすらに寝ていました。)
私が行ったのは首都プノンペンと、世界遺産アンコールワットがあるシェムリアップです。
首都プノンペンでは、キリングフィールドに足を運びました。ポルポト政権下での大量虐殺の刑場跡地です。沢山の展示品を見ましたが、それほど古びていない展示品が、より最近の出来事であったことを印象付けており、胸を痛めました。今回トゥールスレン虐殺博物館に行くことはできなかったのですが、カンボジアに渡航した以上、キリングフィールドだけでも行くことができ良かったと感じています。プノンペンでは、有名なセントラルマーケットにも足を運びました。欲しかったポーチやエレファントパンツを購入することができ、非常に満足できました。マーケットの雰囲気や値切り交渉も含め、良い思い出です。また、イオンモールにも行きましたが、想像以上に日本のままでとても驚きました。食品売り場にも日本のものがたくさん売られていました。閉店間際で、半額になっているサーモンのお寿司を翌日のお昼用に買って帰りましたが、とても美味しかったです。
シェムリアップには、金曜日の夜、夜行バスで向かい、土曜日、日曜日の2日間を向こうで過ごし、日曜日の夜夜行バスでシェムリアップを出発するという弾丸旅で訪ねました。夜行バスの寝心地はとても良く、熟睡できました。現地では、アンコール遺跡群、トンレスアップ湖を中心に、予め調べていたカフェや博物館などを訪れました。日程的に多少ハードではありましたが、この目でアンコールワットや水上生活を見ることができ、行って良かったなと感じています。夜行バスやホテルの予約、向こうでの専属TUKTUKドライバーの手配など、全て松田さんが手配してくださいました。日常生活のサポートもそうですが、授業以外にも多くのサポートをしてくださったおかげで短い期間の中でも貴重な経験をたくさん積むことができました。
最後に
今回1ヶ月のカンボジアでの滞在で、たくさんの財産を得ることができました。私自身、ここまで長く海外に滞在することは初めてで、慣れない環境に知らずのうちに疲れが溜まってしまったのか、途中体調を崩してしまうこともありましたが、非常に多くの経験を積むことができました。何にも変え難いものを得られたと感じています。何気なく車窓から眺めている景色も、じっくり見ていくと「ここにはどのような支援が必要なのか」を考えることができます。また、渡航前は、安全性や清潔面に不安を感じていましたが、実際現地で生活してみると、想像していたよりも安全で綺麗でした。
更に、現地の人の暖かさに触れる機会が本当に多く、着いてすぐの頃、買い物に行っても値段が聞き取れず、あたふたしている私を見て、この紙幣を出したら良いんだよと現物を見せて教えてくれたり、セントラルマーケットでお店のお姉さんが、これはスーベニアねとカンボジアの国旗ステッカーをおまけでくれたり、体調を崩して点滴を打ちに行った際は不安そうにしている私を見て、クリニックのお姉さんが拙い英語で心配そうに話しかけてくれたこともありました。渡航前のクメール語レッスンを含め、現地での生活をとても手厚くサポートしてくださった通訳の方にもとても感謝しています。何より、子供たちからもたくさんの愛と勇気をもらいました。
こういったことは実際現地に赴かなければ気づけなかったこと、得られなかったことだと思います。
現状、日本から海外に渡航するには多くの手続きが必要で、実際困難なことも多くありましたが、それでもこのタイミングで実際に現地に赴くことができて本当に良かったなと感じています。私たちのインターン活動ができたのは、松田さん初めチアフルスマイルの他の職員の方、これまで支援という形でチアフルスマイルに関わってくださった皆様の功績があってこそだと感じています。本当にありがとうございました。また、私たちのインターン活動が更に次の支援に繋がるようなものになれば本望です。
最後になりますが、今回1番強く感じたことについてです。現地での生活はもちろん原則全て自力で行います。しかし、実際は現地の人や松田さん、他のインターン生など周りの方からたくさんのサポートを受け、たくさん支えられてなんとか1ヶ月、やり遂げることができました。支援に行ったはずが、きっとこの1ヶ月で私が子供たちに与えられたことよりも子供たちや関わった方々からいただいたことの方が大きいと思います。しかし、人はこうやって互いに与え合いながら生きていくものなのだなと強く感じました。それが、チアフルスマイルが掲げている、「させていただく支援」のマインドに繋がるのだと思います。私はこのいただいたことをまた別の場所に還元できるよう、これからの人生を歩んでいきたいなと思います。
最後に、preyboeng小学校から見える、お気に入りの風景を添えて、、
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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今日もあなたの心が愛で満たされますように、オークン。
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