プノンペン市内に見られる電線の実情

2019年12月17日

プノンペン市内は、未だに停電することがよくあります。

今年の5月~6月には、終日停電する事態が約1か月半も続き、あちこちで自家発電機のエンジン音が鳴り響いていました。

プノンペンの大停電の記事はこちら

その原因は電力不足。

乾季に続いた日照りにより、極端な水不足になり、この国の電力の大半を供給している水力発電が止まってしまったということにありました。

この話題は、電力不足とは多少違いますが、まずは冒頭の電線の束をご覧ください。

街に立っている電柱の間には、たこ足の配線が束になって宙に浮いています。

電柱部分には、分配線の切れたものがそのまま垂れ下がっていたりします。

これ、すべて220Vの高圧線なんですよね。

それにしてもなんてすごい数の電線でしょうか。

一本一本が各家庭につながっています。

よく停電する理由は、新たな配線を加えるときに一旦、その地区の電力の供給を止める必要があるからだとも考えられますが、真相はわかりません。

現地の人は、もう慣れているので、驚くことはほとんどありません。

また家電製品は、停電時には使い物にならないので、人々に信頼されないこともあります。

停電時にカフェに行くと、電気が止まっているのでマシンが動かないから、コーヒーが入れられないと断られたりします。

停電時には、信号機もよく止まります。

こちらでは、交差点の信号は多くの人が当てにしていませんので、先に侵入した方が優先するの論理で接触することなく、交通が流れていきます。

日本では、信号は絶対であり、それを守っていれば自分に非はないと誰もが思って車を運転しています。

ですから、ひとたび災害等で信号が止まると自分で判断ができずに衝突事故が起こります。

カンボジアでは、赤信号でも進む時がありますし、青信号でも止まらなければならない時があります。

こちらの人は、何でも自分の手で、自分の判断で行うということに長けています。

日本と違い、洗濯物でさえ手洗い桶で洗っている人もたくさんいますから。

電力を決してあてにしない現地なりの生き方がここにはあります。

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