プノンペン郊外の午後4時の光景
こちらは、国道4号線の午後4時の風景です。
実は、カンボジアの午後4時は、渋滞が起こる時刻なんです。
それは、
工場や学校が就業する時刻
だからです。
現在は、学校は閉校されていますので、渋滞の多くがお迎えのバイクと送迎のトラックによるもの。
交通整理をする係員さんと工場から一気に流れ出てくる人々。
お迎えは、ご主人か身内の人。3人乗りもよくある光景です。
大きな工場が並ぶプノンペン~コンポンスプーの4号線沿いで送迎者を待ち工員さんたち。
工場と契約をしている業者のトラックが、コンポンスプー方面に向かいます。
カンボジアに来たばかりのときは、驚きをもって見ていた光景も、いつしか日常のものに変わりました。
工員さんたちの平均月収は192$。(2021年現在)
世界的なパンデミックにより、カンボジアの各工場も稼働停止を余儀なくされ、多くの労働者たちがレイオフされています。政府から40$の給付金が出たにせよそれだけで暮らしていけるはずもありません。
工員さんたちの生活や給料については、過去記事のカンボジア工場労働者の最低月収に詳しく書いていますのでお読みください。
労働者の所得は、年々向上していますが、物価の高いプノンペンで暮らすには、不十分です。
多くの労働者は、所得の半分を田舎へ送金しています。
また、帰省するときにはお金はもちろんのこと、何らかのお土産を持って帰るのが習慣ですので、そのための貯蓄もしなければなりません。
乗車定員なんて、ありません。
何年か前に、この送迎トラックが対向車と衝突して、多くの工員さんたちの命が犠牲になったという話も聞きました。
大勢の命を預かっていますので、事故だけは起こさないようにと願うばかりです。
私は、プノンペンに向かっていますが、相当な数のトラックとすれ違っています。
終日働いた後、トラックの荷台に立ち乗りしながら、彼女たちはどんなことを思っているのでしょう。
トラックの横をワゴン車とバイクが車線をはみ出して追い越していきます。
実は、この逆走が、大変危険なんです。
この写真は、はみ禁の追い越し、横断、逆走の3連発です。
未だに休業している工場もありますので、働けるだけ幸せなのかもしれませんが、荷台に立ち乗りして家路につく彼女たちの姿を見て、幸せだと感じる人はいないのではないでしょうか。
しかし、家族のつながりをことのほか大切にするのがカンボジア人。
帰宅して、家族と共に食事をするときには、幸福感に満たされているのかもしれません。
それが、工場労働者たちの心の支える唯一の宝ものだからです。
最後まで、お読みいただきありがとうございました。
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