プノンペンのDon Bosco School Teuk Thlaを訪問
3月2日月曜日、プノンペンの「Don Bosco School Teuk Thla」を訪問してきました。
こちらは、サレジオ修道会の学校です。
サレジオ会とは、青少年教育とキリストの愛を伝えるため世界130以上の国にあるカトリック修道会です。
ドンボスコという名前は、1800年代のイタリアのトリノという町で、貧困な青少年たちの人間形成に尽くし、全生涯をささげたヨハネボスコから由来しています。
今回の訪問目的は、「支援」ではなくて、通訳としての同伴でした。
前の記事で紹介しているフルート演奏家「古川はるな」さんが、ご自身での活動紹介を作成するための資料としてインタビューをするということなので、その場に同席させていただきました。
かなり広い敷地に、寄宿舎を含む校舎がいくつも並んでいます。
ここに1,000人以上もの生徒が在籍しています。
チアフルスマイルの活動について紹介させていただきました。
シスターへのインタビューをしています。
カリキュラムの作成、指導方法、音楽教育への展望、在籍生徒数や卒業後の進路など、細にわたり質問しました。
インタビュー後に、私から先日ご支援者が国内からお持ちした方位磁針をいくつか寄贈させていただくと、シスターは大喜び。
そのまま、昼食をごちそうになってしまいました。
シスターたちは、インド・ベトナム・ミャンマー・フィリピンなどのご出身で、インターナショナル。
女性の中で、私だけが男。
会食には、会話が必要。
これは、私がヨーロッパで身に着けた作法でもあります。
女性の中で、唯一の男に関心が向けられているのが空気感でわかります。
コロナウィルスの話題になると、
「私は日本人ですが、ずっとカンボジアに住んでいるので感染の心配はありませんよ。」
との言葉に大爆笑。
ウィットに富んだ話が要求されます。
食事後の休憩時間に、お二人のボランティアーが音楽指導をされました。
フルート奏者「古川はるな」さんは、リコーダー指導。
グループに分かれて練習します。
息の吹き入れ方を音を聞かせながら、分かりやすく教えています。
都会の子どもたちだけあって、音楽への感性も高いように思います。
上級生が下級生に指導。
発表会を控えているので、シスターの指導にも熱が入ります。
鍵盤ハーモニカを日本で集めて、郵送で送られてきたものが職員室の隅でほこりをかぶっていたという話にお二人とも共感されていました。
お二人は、リコーダーを寄贈するだけでなく、使い方まで指導していらっしゃいます。
しかも、こちらに来る旅費・経費はすべて自前です。
まさに真のボランティア精神をお持ちのお二人です。
これは、チアフルスマイルの支援マインドと全く同じです。
オペラ歌手「江口二美」さんは、合唱指導。
ステージの上で30人ほどの子どもたちの歌唱を指導されました。
子どもたちは、縦に大きく口が開いています。
真剣な表情で取り組む姿勢が素晴らしいです。
カンボジアの子供たちの潜在能力を目にすることができ、公立学校でも適切な指導さえすれば、子どもたちの能力をさらに引き出すことができると確信しました。
江口さんの、熱い指導が子どもたちに伝わります。
指導の様子を動画でご覧ください。
カンボジアの子供たちに必要なものを改めて考えさせられた一日となりました。
それは、質の高い指導と教育環境です。
そのために、自分ができることがまだまだあるはずです。
支援したいと思っても、行動に移すことは容易なことではありません。
今回のコロナウィルスが蔓延する状況の中、自らの時間とお金を遣い、アクションを起こされているお二人がとても輝いて見えました。
お二人のカンボジア支援の熱意により、私の心までが温かくなりました。