マクロ支援から生まれたミクロ支援
マクロは「大きい・巨大な」という意味を指す言葉で、反対に、ミクロとは「小さい・細かい」といった意味をもちます。
私は、団体設立以来、ずっと以下のような支援活動を行ってまいりました。
・各学校に図書100冊の寄贈
・教科書の寄贈
・教材の寄贈
・学校備品の寄贈
・トイレの建設
・手洗い水道の建設
・校舎補修工事への寄付
・照明灯の設置
・焼却炉の設置
・リサイクルボックスの設置
これらは、子どもたちの教育の充実のための支援です。
つまり、学校全体へのスクールサポートであり、マクロな支援といえます。
しかし、カンボジアの貧困層の姿を自分の目で見たときに、心が変わりはじめました。
一般的にカンボジアを観光で訪れる人々が決して目にしない光景。
プノンペンスラム。
私たちの暮らしとは、おおよそかけ離れた生活がそこにはあります。
市内中心部の高級レストランで食事をしてる人々の生活とは、あまりにも対照的な光景です。
目に映るものすべてが、貧しさと直結するものばかり。
また、写真では決してわかりえないもの。
それは、
臭い
です。
ここにも、将来を夢見る子どもたちがいるんだと思うと、これまで自分がしてきたことに何か一つ欠け落ちていることに私は気づいたのです。
それが、ミクロ支援というものです。
下のスレイピンちゃんは、ある事情から両親がおらず、おばさんの家で生活しています。
普通の家の子は毎日1000~2000リエルのお小遣いをもらって登校してきますが、彼女にはそれがありません。
当然のことながら、金銭的な支援が必要です。
モノではありません。お金が必要です。
スレイピンちゃんの家庭への支援は、マンスリーチャイルドサポート対象の中に組み込まれ、毎月学費支援をしていく予定です。
続いて、下のリーザちゃんは、複雑な家庭事情から、祖父母の家で暮らしています。
おじいさんは、大けがをしており、おばあさんは病気を患っています。
食糧物資を届けさせていただきました。
これは、人として当然のことであって、いわば人道支援に近いものがあるように思います。
リーザちゃん、学校に通う自転車もありません。
中古の自転車で、60$はします。
後日、市場の自転車さんを散策。
Lizaちゃんにぴったりの自転車が見つかりました。
20㎞もかかる道のりをバイクに担いで、Lizaちゃんに届けます。
色もサイズもぴったりでした。それを、おばあちゃんがうれしそうに見つめます。
こういう支援が、ミクロ支援の一つの形です。
翌日自転車で登校したLizaちゃんは、満面の笑みを浮かべていました。
こういった形で、私たちに寄せられた支援金は子どもたちのために生かされていきます。
マクロ支援から生まれたミクロ支援。
ALL FOR CHILDREN
は同じでも、ピンポイントで届くサポートです。
森を見つつ、一本一本の木を見る。
これは、自らの支援活動を通して、たどり着いた思考です。